政局のはなし(政局速報)

マア、政策の話は抜きにして、政局の話をしようや

森友学園の問題は空気を読むことに長けた役人の物語だった。

 恥ずかしながらこの一連の騒動で「忖度(そんたく)」という言葉を初めて知った。今年の流行語大賞も狙えるだろう。委員には是非この気持ちを忖度してほしい。

 さて先週の森友学園の籠池理事長の証人喚問から時間がたった。問題の舞台は経産省から総理夫人付きとして出向していた谷査恵子氏の存在に移っている。

 鴻池議員が「コンニャクがー」とか言ってた時にはよくわからない話だったが、ぼんやりと話の筋が見えてきたように思う。ポイントは2つある。

 一つは安倍昭恵総理夫人の周辺が動いていたということだ。

  • 森友学園の要望を総理夫人が(物理的に耳から)聞いた
  • 総理夫人付きの役人が進捗状況を照会した

 この2つは事実だ。そこからはそれぞれがついているポジションで都合のいいように行間を読む世界だ。野党からすれば、「総理夫人付き」の職員が私的にかつ事務的に照会をするわけがない、総理・総理夫人の意向を盾に上の方で話をつけたんだと言っているし、逆に総理を守りたい自民党からすれば、事務的に照会したんだとタテマエしか言わない。

 しかしここにきて「安倍昭恵さんは私人で、総理夫人付きの職員も私的森友学園に同行し、私的に関連部署に照会して、FAXも谷さんが私的送信して保管していた」という政府側の話の整合性はかなり苦しくなっているように思う。ただ、あくまで「整合性」の話はである。ディベートのような論理ゲームなら整合性が崩れた時点で負けだが、政局ゲームの勝敗は国民がどう思うかだ。

 もう一つは取得した土地の話だ。当初は格安に値下げをされた、という報道であったが、だんだんと土地の値段はまあ相場通りだったんじゃないか、財務省としても価値のない土地を処分したかったというような背景がみえてきた。

 この森友学園の問題は、当初は、政治家が強い意向を働かせて、無理やり土地を値下げしたり、手続きを捻じ曲げたりして便宜を図ったという疑惑だった。しかしここにきて見えてきたのは、意図的に便宜を図ったのではなく、総理夫人からの問合わせについて、役所側が過剰反応してこれは「総理案件」だから下手に騒がず進めようというものだったのかと思う。役所の中でも要望に対して空気を読んで話を進めることがあると聞く。森友学園の事案は忖度が過剰に働いた、あるいはアッキーにそんな気持ちはないのに役所が勝手に空気を読んで進めてしまった、というもののように考えている。