永田町のはなし

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民進党・長島昭久衆議院議員の離党で、すわ小池新党か?

 長島昭久衆議院議員(5期・東京21区、比例復活)が民進党を離党することを発表した。長島氏の思想は保守で、野党の中でも外交防衛分野で定評のある政治家だ。選挙も強く、自民党の政権復帰を成し遂げた2012年の総選挙でも小選挙区議席を守った。この選挙で東京で民主党候補が勝利したのは他には東京7区の長妻昭氏(衆6期)だけだ。直近の2014年の総選挙では、自民党小田原潔氏(衆2期、細田派)にわずか1500票差で敗れて比例復活当選になった。衆議院の選挙は比例重複立候補が認められており、負けた候補は惜敗率順に当選していくが、もし長島氏が小田原氏に競り勝っていれば、当時民主党の代表であった、海江田万里氏(衆6期・東京一区)が復活当選することができ、民主党の歴史はまたちょっと違ったかもしれない。

 さて、気になるのは今後の政局だ。長島氏は会見でも都民ファーストとの連携を検討と言っているが、選挙区*1昭島市では先行して民進党公認の候補予定者(新人)が、すでに民進党を離党して都民ファーストの会入りを目指すことを発表している。

 また今年1月には、長島氏、渡辺喜美参議員(参1期、衆6期、全国比例)、鷲尾英一郎衆議員(4期、新潟2区比例復活)、行田邦子参議員(2期・埼玉選挙区)、薬師寺道代参議員(1期、愛知選挙区)の国会議員5人で小池系新党を作るとも報じられた。

 長島氏は保守論客で自民党とも思想は近い。浅尾慶一郎衆議員(3期、参2期・神奈川4区)のように自民党入りも考えているかもしれない。もし、長島氏が2014年の総選挙で小選挙区で勝っていたら、自民党のライバル候補は無条件での公認要件を失う「2連続で比例復活」だったから、自民党入りも不可能ではなかった。

 長島氏の離党は民進党内では激震だろう。民進党都議の離党ドミノがいよいよ国会議員にも波及してきた。

(参考)

www3.nhk.or.jp

www.nikkan-gendai.com

*1:長島氏の選挙区は東京21区=立川市昭島市、日野市