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政局のはなし(政局速報)

マア、政策の話は抜きにして、政局の話をしようや

小池氏・都民ファーストの会の焦り

 都民ファーストの会・代表の野田数(のだ・かずさ)氏のインタビューが毎日新聞に掲載されている。毎日新聞も煽り立てるように「離党ドミノはむしろ自民」と野田氏の言葉を引用したタイトルをつけているが、政局ウォッチャーとしてみれば、離党ドミノどころか自民党はほとんど離党がない印象だ。はっきりいって小池知事も野田代表もこの自民党都議の離党が続かない展開は予想外だろう。インタビューの中で野田氏は「民進からは4人移籍で、自民党は11人。離党ドミノはむしろ自民」と言っているが、この表現に野田氏が強がっている感じを受け、むしろ焦っているんじゃないかと思った。以下に冷静に検証してみよう。

 野田氏のいう民進党の4人の移籍はいずれも都議の元職、現職のことだ。厳密には5人いる。増子博樹(元・文京)、伊藤悠(元・目黒)、田野上郁子(元・江戸川)、新井智陽(現・日野)、石川良一(現・南多摩)。繰り返しになるが、これらの候補は元民進党の都議の元職、現職だ。

 一方で野田氏が11人いるという自民党からの転籍者は、実はほとんどが市・区議会議員だ。都議で自民党からファーストに移ったのは2月に離党した山内晃氏(現・品川)、木村基成(現・小金井)の2人だけである。それ以降の都議での離党者はゼロだ。また、自民を離党して都民ファーストの公認を受けた元自民の市議・区議は9人いる。うち3人は例の小池知事おひざ元の「7人の侍」だから、知事選後に都民ファーストに移ったのは6人である。

 つまり民進党側から離党して移った者はほとんど都議経験者である一方で、自民党からうつった都議経験者は2人のみということになる。その地区に1,2名しかいない都議候補者が離党するのと、20人以上いる区議が離党するのでは性質が違う。市議・区議が離党して他党で都議の候補になるのは、上が詰まっているからという根本的に別の理由によるものだ。

 むしろ、自民党はほとんど離党者を出していない。現に定数2の港区には2人の現職が残っている。定数3の墨田区、目黒区や、定数4の江東区、新宿区、葛飾区も2人の現職が残っている。「離党ドミノ」なら彼らがぽろぽろと離党するはずにもかかわらず、2月以降、全く離党がないのが現実だ。

 大阪では大阪維新の会がすっかり定着した感あるが、これは、はじめの大阪市大阪府議選の際に地元に後援会組織を持つ自民党の地方議員が大阪維新の公認ででて、当選したため、地元後援会組織ごと大阪維新は手に入れた、だからその後も地域に根差して定着したとする分析がある。自民党の離党ドミノが起こらない限り、都民ファーストの会もこれまでの新党と同じように一時の突風で終わってしまう可能性が強いだろう。

(参考)自民党を離党して都民ファーストに移った市・区議会議員(敬称略)

豊島区議 本橋弘隆(7人の侍)
練馬区議 尾島絋平(7人の侍)
練馬区議 村松一希(7人の侍)
台東区議 保坂真宏
足立区議 馬場信男
葛飾区議 米川大二郎
小平市議 佐野郁夫
東久留米市議 細谷祥子
八丈島町議 山下崇

(参考その2)野田数氏のインタビュー
都民ファーストの会:野田代表「離党ドミノはむしろ自民」 - 毎日新聞