永田町のはなし

政局のど真ん中、永田町でみたこと、きいたことをおはなしするよ

谷垣グループも分裂→一部が麻生派へ

 政治の世界は本当に何が起こるかわからない。谷垣グループ有隣会)は小所帯(衆12人・参1人・ほか掛け持ち複数名)ながら、会長の谷垣禎一衆議院議員(さだかず、12期・京都5区)が幹事長という要職にあり、谷垣氏に対しての忠誠心、というよりも同志としての想いの強い仲間たちが集まっているグループであった*1。派閥の構成議員も選挙も強いベテランぞろい*2で、結束の強い派閥であったようにおもう。

 それが昨年7月に自転車事故で谷垣氏が入院生活を余儀なくされると、8月の党人事・内閣改造ではそれまでグループの幹事長、2大臣であったポスト枠が1大臣に減り、副大臣政務官はゼロという処遇をうけた*3。ボスの復帰の目途が立たない中、今年に入って麻生派との合流に向けて意見交換をするなどの動きが出てきた*4

 それが今日の産経新聞では分裂し、佐藤勉衆議院議員(7期・栃木4区)、棚橋泰文衆議院議員(7期・岐阜2区)ら数名が脱会して麻生派に合流することが決定的になったという。

www.sankei.com

 麻生派の大宏池会構想が着々と進んでいる。谷垣氏の自転車事故がなければありえなかった話だろう。政界は一寸先は全く見えない。これは逆にも言えることで今拡大路線を突っ走っている二階派麻生派もボスの健康状態によってあっという間に状況が変わることを意味している。

*1:有隣会は、民主党政権下で下野した自民党を総裁として立て直した谷垣氏が、いざ政権奪還直前の2012年の総裁選に派閥の事情から出馬を断念せざるを得なかったことが発端となり、谷垣氏とそれに近い議員らが立ち上げたグループ

*2:1期目の加藤鮎子を除いて全員が当選4回以上

*3:

【政界徒然草】親分が事故入院した「有隣会」(谷垣G)の悲劇は続く 閣僚・党役員は大半がクビ 副大臣・政務官さえゼロ…(1/3ページ) - 産経ニュース

*4:

再結集視野に連携確認 麻生派と谷垣グループ :日本経済新聞